和田さんだよ!?
って、チト古いですね…。
モチロン、この話は鬼畜な和田さんとは何の関係もない。
寒い冬の日なると思い出す、あの男…
以前勤めていた会社の上司、A氏の話である。
当時、もうすぐ還暦を迎える歳だったが、やや老け顔、半分爺さんと言ったところか。
このA氏、とにかく暑がり。
朝の挨拶は決まって(真冬でも)、
「いや〜…、あっついね、カネコ君!」
である。
まあそれだけなら良いのだが、こやつの暑がりが他に害を及ぼすのが問題なのだ。
師走の、めっきり冷え込んだ朝の事。
ようやくロッカーにたどり着いき、ホッと一息…
出来ない…!
妙に寒い。
まさかと思い、空調パッケージを見ると、表示は“冷房”になっている!
ロッカーの奥を見渡したら…
居た。
やはり、こやつの仕業であった。
「おはよう!あっついね、カネコ君!」
暑かねえよ。何を考えてるのだ、こやつは…。
「あ、あのAさん、この時期に冷房はちょっと…すみません、切りますね。」
「なんだなんだ、いい若いモンがだらしないなぁ!ボクは暑くてしかたないぞ!アーッハッハ!」
…本当、上司でなければケツの一つや二つ、蹴り上げてやりたいところである。
外回りの仕事を終え、寒さに震え帰社した時も、
「お疲れカネコ君!はい、コレ」
渡されたのは、暑い季節の強い見方・アイスボックス。
有難すぎて涙が出そうである。
「食えるかボケ!」
と、叩き返してやりたいが、相手は上司、顔の筋肉だけで無理な笑いを作り、お礼を言うしかない。
夏場は夏場で、冷房温度を最低の16℃に設定(モチロン、私が適正温度に戻すが)。
眼鏡かけてる人なんか、その部屋(主にロッカー)に入ると、ラーメン食べてんのかと言いたくなるくらい結露してた。
結局、私はA氏が定年を迎える前に転職したが、彼は今何処で誰に迷惑かけているのだろう。
まあ、暑がり(常軌を逸してるが)なだけで、基本的に良い人なので、元気に暮らしてるだろうが。
それにしても、このA氏、特に太っている訳でもなく、どちらかといえば痩せ形。
何なんだろ、神経伝達が狂ってたとしか思えんが…
そんな事(男)を思い出した、師走の寒い1日。
※画像は本文とは何の関係も有りません。